【燃費】スーパーカブプロ110 (JA42)1年間の燃費記録を公開【夏冬の違い】

スーパーカブプロ(JA42)に乗り始めて1年経ちました。
今回は、1年間記録し続けた燃費データを公開していきます。
ほぼ、通勤のみ使用で長距離は走っていません。

カブプロJA42 1年間燃費データ公開

給油月燃費[l/km]
2月53.37
3月 51.67
4月 54.55
5月 56.88
6月 60.66
7月 61.17
8月 61.65
9月 63.27
10月 61.22
11月 54.65
12月 50.54
1月 50.47
1年間燃費記録グラフ
1年間燃費記録グラフ

最高で9月の63.27[km/l]、最低が1月の50.47[km/l]という記録になりました。
平均は56.2[km/l]です。

何とか年間通して50[km/l]を割ることはありませんでした。

おもち

最高と最低で比べると約20%差とは、結構違うんですね!

冬はなぜ燃費が悪い?

グラフからも解る通り、冬は夏に比べて10[km/l]以上燃費が悪くなります。
カブは寒くても頑張るためにガソリンを使います。
以前の燃費記録記事でも少しだけ触れましたが、今回はその要因を調べてみました。

空燃比についての知識

エンジンには、空気と燃料が混ざった混合気を送ります。
この空気と燃料の比率を空燃比といいます。

理論空燃比とは、理論上最も燃焼効率の良い空燃比でガソリンの場合14.7です。
これは、ガソリン1に対して空気14.7ということになります。

空燃比の値が14.7より小さい状態、つまりガソリン1に対して空気の割合が少なく濃い混合比の状態をリッチ空燃比といいます。

逆に、14.7より大きい状態、つまりガソリン1に対して空気の割合が大きく薄い混合比の状態をリーン空燃比といいます。

おもち

濃いとリッチ。薄いとリーン。
なるほど、僕の頭頂部はリーン状態ですね。

PGM-FI「電子制御燃料噴射装置」

スーパーカブプロJA42はエンジンに燃料を送る装置としてPGM-FI「電子制御燃料噴射装置」を搭載しています。(PGM-FIはホンダの名称)
このシステムは「フューエルフィードバック制御」を行っています。

フューエルは燃料の事ことを指します。

フィードバック制御とは、目標値に対して操作を行い、制御対象の変化を検出しその結果と比較して次の操作量を調節する制御のことをいいます。
人間もフィードバック制御の原理を日常的に使いこなしています。
車の運転で例えられることが多く、道路に沿って走るためにはハンドル操作をし、道路状況を常に視覚で検出しハンドル操作を微調整しています。

電子燃料噴射装置は、「フューエルフィードバック制御」を使いこなすことで、 適切な空燃比になるようにガソリンの噴射量を調節しています。

フューエルフィードバック制御をするには、現在の空燃比が適切かどうかを検出する必要があります。車の運転の例で言うと視覚の役割をする部分が必要になってきます。
スーパーカブプロJA42には各種センサがついていて空燃比の状態を検出しています。

スーパーカブプロ(JA42)に付いているセンサ類

JA42エンジン右側、センサユニットとO2センサ
JA42エンジン右側、センサユニットとO2センサ
エンジン左側、油温センサ
JA42エンジン左側、油温センサ

スーパーカブプロJA42のPGM-FIに付いているセンサ類は下記があります。

  • 吸気圧力センサ
  • スロットル開度センサ
  • 吸気温度センサ
  • O2センサ
  • 油温センサ

冬の燃費低下の影響について各センサを考察していきます。

吸気圧力センサ、吸気温度センサ、スロットル開度センサ

センサユニット
センサユニット

吸気圧力センサ、吸気温度センサは、スロットル開度センサはエンジン上部のセンサユニットに統合されています。
空気の温度を検出してガソリンの量を調整しています。

気温が低いと空気の密度が高くなるため、燃焼させる為にガソリンを多めに噴射する必要があります

O2センサ

O2センサ
O2センサ

O2センサはエンジンの排気部に設置してあり、排気ガス中のO2つまり酸素濃度を検出しています。燃焼に必要な酸素は空気中に含まれています。排気ガス中の酸素濃度が高いということは、エンジン内で燃焼が不足した、つまり空気に対してガソリンが少なかったということになります。

この酸素濃度を電圧信号としてフィードバックすることにより最適な空燃比でエンジンを作動させるようガソリン噴射量を調整しています。

冬は気温が低いため、空気密度が高くなるため同じ空気の量でも含まれる酸素の濃度は高くなります。そのため、ガソリンを多めに噴射する必要があり、空燃比としてはリッチになります。

油温センサ

油温センサ

油温センサは、低温時のエンジン始動に働きます。
冬場はエンジンが冷えているためガソリンの気化が促進されず燃焼部に混合気が到着するまでの段階でエンジン内部の壁面等に付着し、始動させるのに十分なガソリンが届かないということが起こります。
これを防ぐために、付着分を考慮し補正して多めにガソリンを噴射します。

おもち

寒いと体が硬くなるのは、人間もカブも同じですね!

タイヤの空気圧低下

冬は、空気が収縮するのでタイヤの空気圧も夏と比べると低めになりがちです。
タイヤ空気圧が低くなると、地面との接触面積が増える為、転がり抵抗が増えることで若干燃費に悪影響が出ます。

冬は燃費が悪いのは、寒いから。そして技術の結晶だった。

色々と調べた結果、冬の燃費記録が伸びないのは寒いからという結論に落ち着きました。
そしてスーパーカブの小さな車体の中に詰め込まれたコンピュータが、機械を制御することにより一年中快適にエンジンが作動していることが分かりました。様々な技術の結晶です。

冬は燃費が悪化するとはいえ、50[km/l]を切ることのない低燃費。普通にすごいですよねコレ。

今後も記録を取りながら、燃費向上施策などをやってみたいと考えています。

読んでいただきありがとうございました!

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