テスターの使い方の基本を説明します。
あくまで、DIY、家電修理レベルでの使用を想定した基本知識として役立てていただけると幸いです。
目次
テスターとは
一般的に電圧[ボルト]、抵抗[オーム](導通)を測定する、測定器のことをいいます。
今売っているものは、デジタルマルチメーターと呼ばれるものが主流で、電圧や抵抗以外にも
様々な要素を測定することができます。
今回は、家庭で使用する知識を前提としているので、電圧[ボルト]と抵抗[オーム]の測定が分かればOKです。
オームの法則の復習をします
電化製品を動かすためには、電気を流すことが必要です。すなわち電流[アンペア]が必要です。
ここで、誰もが一度は習った「オームの法則」だけ復習をします。
電流[アンペア]は、電圧[ボルト]に比例し、抵抗[オーム]に反比例する。
ここからは、電流の単位アンペアを[A]、電圧の単位ボルトを[V]、抵抗の単位オームを[Ω]と書きます。
下の基本式だけ覚えておきましょう。
電流[A]を測定できるテスターもありますが、電気知識の無い人が使用すると感電や火災の危険があります。
家庭で使用する分には電圧[V]と抵抗[Ω]が測定できれば十分です。
電気抵抗[Ω]の測定
配線の断線やスイッチの接触不良などを探すときは、まず抵抗測定です。
家電修理やDIYでは比較的よく使うのが抵抗測定です。
測定対象をコンセントから抜く
抵抗測定は、電源が切れている状態で行う必要があります。
家電のスイッチがOFFしているだけでは、電源は完全には切れていませんので、必ずコンセントから抜いて測定を行います。
レンジを「Ω」に合わせる。
測定対象にテストリードを当てる
写真は配線にワニ口クリップを取り付けたものを測定しています。
交流電圧[V(AC)] の測定
では交流電圧[V]の測定です。日本の家庭のコンセントは交流100[V]がメインです。
エアコン用で交流200[V]がある家庭もあります。
電圧測定は、電源が入った状態で行うため、抵抗測定よりも細心の注意を払う必要があります。
家庭で交流電圧を測定する機会はそれほど多くありませんが、延長コードやコンセントタップの点検とかで使用します。
レンジを「~V」に合わせる
「Ω」導通レンジで使用するとショートし火傷、失明などの危険があります!
ブレーカートリップし、家が停電します!
測定対象にテストリードを当てる
交流電圧を測定するときは、テストリード(テスターから出ている赤と黒のリード線)の色はどちらに当てても測定値は同じとなります。
我が家のコンセントの電圧は101.6[V]でした。
直流電圧[V(DC)]の測定
続いて、直流電圧[V]の測定です。
乾電池の電圧測定や、車やバイクの配線、
写真のような電源アダプターの出力電圧が正常かを測定するときに使用します。
レンジを「ーV」に合わせる
「Ω」導通レンジで使用するとショートし火傷、失明などの危険があります!
ブレーカートリップし、家が停電します!
測定対象にテストリードを当てる
直流(DC)は+(プラス)と-(マイナス)があります。
このようなアダプターだと外側の筒状の金属にー(マイナス)、テストリード黒を接触させ
内側の穴に+(プラス)、テストリード赤を突っ込みます。
このアダプターはDC12V出力の物で正常な電圧が出ていることが分かります。
直流の場合、+と-を反対に測定すると、-12Vとマイナス表示となります。
まとめ
超・基本のテスターの使い方を説明しました。
最後にポイントをまとめておきます。
- 抵抗測定は必ず家電の電源を切ってコンセントプラグを抜いてから行う。
- 電圧測定はレンジ間違いに注意!間違えると、ケガや停電の危険がある!
- 交流はプラス、マイナスが無くテストリードの色は気にしなくてOK
- 直流はプラス、マイナスがあり、プラスに赤、マイナスに黒を接触させる
簡単に修理できる家電を捨てて新しい物を買うのは勿体ないです。
テスターがあれば簡単に修理できるか、そうではないかが分かるようになります。
動かないからと捨てる前に、動かない原因を調べてから決めるというのもアリだと思います。
この日置のカードテスターはコンパクトでテストリードも仕舞やすくおすすめの一品です。